- 第67回 こだわり通信
- 2009.2.13
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いつもありがとうございます。
弊社の経営理念は『お客様の成長と飲食業界の発展に貢献します』と『絆を大切にし社員の成長と幸せのために挑戦します』です。今年も常にこの理念に基づいた会社運営をしていきます。
さてそんな中、理念の中にもありました≪幸せ≫について書きたいと思います。幸せとは何でしょうか。 幸せとは、分かち合うこと、全てとつながっている自分、全てに役立っている自分を、自覚することではないでしょうか。
自分が全てのものとつながり、支えられているとき、とても安心ですね。
親に抱かれていたとき、お風呂につかっているとき、愛し合う人と抱き合うとき、自然の中に身体を投げ出したとき、とても安らぎを感じますね。
お金や財産、地位では、本当の幸せは得られません。
幸せは、比較や競争に囚われている限り得られないのです。現状の社会では、生きるにはある程度のものは必要です。でもそれ以上の努力は必要なのでしょうか。余分に持たないことは恥ずかしいことではないのです。むしろ、余分に持っていることの方が恥ずかしいことではないでしょうか。
私たちは、貧しい人々の百倍の水、ガソリンなどを使い、鉄、アルミを消費し、自動車、テレビなどを所有しています。本当にこれが必要なのでしょうか。
これほどの生活を維持するには、たくさんのお金が必要です。
より豊かな生活をするには、もっとたくさんのお金が必要なのです。
そのためには、より激しく働かなければなりません。
そのためには、地球や未来を、より激しく破壊しなければならないのです。私たちはなぜ毎日ラッシュにもまれ、一生悩みや不満を抱いて生きているのでしょう。
先住民族や自然を調和して暮らしている人は、活き活きと楽しそうです。
不必要なものを減らしながら生活してみませんか。
こういうだけでいいのです。
「いいえ、結構です、ありがとう」この文章を読んだとき、わたしは『人間の欲』について考えさせられました。今話題の小室○哉のようにお金や富に対する『欲』には限りはないのだと思います。お金や富を自分の目的にするのではなく、そのお金を何に活かすのか、人のためや社会発展のため、とするとそこに≪本当の幸せ≫があるのではないでしょうか?
柴田屋酒店 柴健宏
- “KODAWARI”の良店紹介
UOKINは価格の本質を追求!分りやすい!
東京新橋「新橋びすとろ UOKIN」 -
新橋びすとろ UOKIN
住 所 東京都港区新橋4−6−4 新月会館1F
烏森口 新橋三丁目交差点を左へ、日本中央競馬会新橋分館の裏を右手へ。
こんなところにも飲食店があるのですね。
電 話 03-3438-1477
定休日 年中無休
営業時間 平日17:00〜23:00
坪 数 11坪 20席 毎日ぎっちり満席です
客単価 2,800円 飲物2杯〜3杯 料理2品(お腹一杯) -
スペインバール(発音的にはバルですが)がトレンドだった昨今、 厳しい店も増えているようです。
何故、うまくいかないのかの原因はバール(バル、ビストロ)の本質の追求にあるなあと気づかされるお店です。 ワインは1本から4杯サーブ、料理も驚きのボリューム。季節的にもSTAUB(ストーブ)のココット料理は嬉しい熱さと美味しさだと思います。このココットを使った料理はもっと日本で浸透してもいいなあと思っています。二人で2杯づつ飲んで、料理もちょこっと2品づつ。これでお腹一杯。これで5000円強! 老若男女、誰でも気軽に美味しく笑顔になれます。お酒を飲むのに厳しく、真剣な新橋のお客様に支持されているのも、本質の追及がしっかりとしているからだと思います。ではちょっと強面だけど、話すと気さくで真剣にこの仕事に打ち込んでいる店長成田さんにお聞きしました。私どもウオキングループでは、社長が私にお店という装置を預けてくれています。ですので自分たちで考えて、売れる店、お客様に支持される店を自由に造ることができます。びすとろウオキンでは、料理の本質的なところ、ボリュームや味を追求して、料理の持っている本質の値段で提供しなければならないといつも努力しています。せまいお店ですが、そのせまさも楽しんでいただけるように仕事しています。しっかりと造った料理、しっかりと選んだオーガニックワインを本当に気軽に楽しんでいただけることが一番です。ワインはいろんな試飲会に行って、自分自身で納得して選んだ「安い」ワインをおすすめしています。もっと美味しくて、安いものを造っていくことが課題です。なんといってもお客様に喜んでいただくことが一番嬉しいですから。
取材の日に面接が入っていました。応募者と話すとっても気さくな会話。そして面接者を店の外まで送ること。成田さんの仕事に対する姿勢が感じられました。
お客様応援室 出 和樹
- 株式会社ラシーヌの自然派ワインの考え方
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最近、食品の内容表示に関する問題が頻発しています。私どもは98年末から日本市場で先駆けて、フランスのビオロジック(有機農法)あるいはビオディナミによる優良ワインを手がけ、これらを自然派ワインと呼んでまいりました。当初はクロ・デュ・テュエ=ブッフ、クルトワ、ピエール・フリック、イヴォン・メトラ、マルク・アンジェリら5人の造り手で出発しましたが、現在は30ドメーヌにまで充実してまいりました。そこで、あらためて当社の自然派についての考えをお伝えいたしたいと思います。
(写真右 / ラングドック:ドメーヌ・レオン・バラルの畑)まず、ビオロジックワインとは、ビオディナミ・ワインをふくめて、有機農法で栽培されたブドウで作られたワインのことです。「ビオ」という表示は、ECや国家によって規制されていますが、規制内容はところによってやや差があります。他方「ビオ」の考え方に立ちながらも、認証をとらずにすぐれたワインを造っている生産者も多数あります。これらの広義の「ビオ」生産者をふくめて、私たちは自然派と呼んできました。ビオという栽培の形式や方法以上に、ビオをつらぬく生産者自身の考え方と、出来上がったワインの味わいの質が、いっそう大切だと考えたからです。
当社の扱っている自然派の造り手の多くは、公的機関によって分析値でコントロールされた規定はワインの品質を証明するものではないと考え、より厳密にビオの精神を追求しています。ビオロジックあるいはビオディナミの認証をとりながら、培養酵母で温度コントロールをして発酵し、酸化防止剤を多用する造り方は、彼らにとっては一般のワインとなんら変りありません。味わいにあらわれるヴァン・ナチュールらしさが、なによりも肝要なのです。ビオという表現を用いず、自らをヴァン・ナチュールの造り手と呼ぶ彼らは、権威や公的機関に従属しない生き方を選び、ビオの認証をみずからの意思でとらないことが多いのです。また、フランスで彼らが合同でサロン(ワインの展示会)を開く場合も、ビオロジックやビオディナミの認証にかかわらず、考え方をともにする者同士が、互いに認め合ってサロンを催しています。
(写真右 / ロワール:畑仕事をともにする動物たちの世話をするラ・フェルム・ド・ラ・サンソニエールのマルク・アンジェリ)当社では、そういう考え方に立った彼らのワインこそ、自然を追及したワイン、自然な味わいのあるワインとして、紹介されるべきだと考えます。あくまでもワインの味わいと、それを支えるつくり手の考え方によって、当社はワインを選び、彼らを総称して「自然派ワイン」――― ヴァン・ナチュール――― と呼んでいきたいと思います。高い志と強い意志でワイン造りに全身全霊をこめる生産者のワインは、あきることのない優しく奥行きのある味わいと魅力にあふれています。
【今月の目次】
・こだわりの良店紹介 東京新橋「新橋びすとろ UOKIN」
・株式会社ラシーヌの自然派ワインの考え方
・「お客様応援室」より〜繁盛店を造る
- 「お客様応援室」より~繁盛店を造る
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こだわり通信愛読者の皆様、お世話様です。1月の「しばの日」セミナーでのサッポロビール出来さんの講演、良かったですね。学ぶことの多い内容だったと思います。特にお客様がお店に来なくなる要因として「飽きる・忘れる・卒業する」は非常にわかりやすい表現だったと思います。この三要因で「卒業する」これは致し方ないことなのかと思います。お客様に合せて業態を変えていくことはなかなか難しく。お店自体がお客様の年齢だけでなく価格や店格でも幅広い客層をカバーするのは難しいことです。異動や引越しということも考えられますし。 しかし、卒業していくお客様が息子さんや部下に繋いでいってもらえたら素晴らしいですね。そんなお客様との関係を築けることができたらと思います。
「飽きる・忘れる」これはもうお店の怠慢から起こる現象でしょう。お客様を飽きさせない、忘れさせないそんなアプローチを行い続けることが、これからの時代とても大切になっていくと思います。 さて、前述の「しばの日」セミナーで私もお話しをさせていただいたのですが、時間の制約で内容をきちんとお伝えできなかったところがありましたので、紙面を使いましてお伝えしたいと思います。□最初に
繁盛店を造るというテーマの大前提として、私は「変わることを恐れない」「自ら変えていく」を最初にお話しさせていただきます。お店の持つ想いは不変(変わることのないお店の成り立ちやお客様への想い)・不偏(決してお客様に対して偏りのない想い)であって良いと思います。しかし、その他のことは変化できることが絶対的に必要と思います。変化=進歩であって、お客様の飽きや忘れるを防ぐ手段になると思います。
変幻自在で何が悪いです。
今まで行ってきたことが、これからも活き続けるのか、お客様が来てくださるのかを考えて見てください。
井の中の蛙であり続けたら、茹で蛙になること必至です。変わることを恐れない。ここから話しは始まります。
※茹で蛙 ⇒ 蛙を水に入れて火にかけます。序々に茹でられていきますので、蛙は自分自身が死に向かっていることに気がつかないこと。□2009年から
○未曾有の危機的状況
ニュース等だけでなく、昨年末から特にこの1月で体感なさっているかとも思いますが、業界は本当に厳しい状況を迎えています。お客様は外食費を抑えるために外食回数は減るようになるでしょう。お店の情報は雑誌やネット上で氾濫するほどあります。近隣という近距離での競合だけでなく同業態での競合が激化します。
現在24兆円程の規模を業界は持っていますが、外食だけを取り上げると(中食は伸びる可能性があるので)2兆円くらいはこの5年で縮小するのではないかと思います。それでも新店の開店は減ることはあまりないと思います。ビルのテナントも飲食業くらいしか入る業種がありませんし、厳しい状況になると逆に雇われている不安より、独立という選択肢を選ぶ方も増加すると思うからです。
○ピンチはチャンス
ランチェスターの理論でもありませんが、お客様の外食欲求はなくなることはありません。お店を選ぶ基準が 厳しくなるだけです。消費全体の遊興費は減り、旅行や高価格物品の購入が減少する代わりに外食にレジャーを求める方は増えるのではないでしょうか。物件の条件も確実に下がります。オリジナリティやフットワークの良さは中小の飲食店の方に長と利はあると思います。エリア(場所という観点だけでなく)での局地戦において勝ち残り、お客様に選ばれるお店になることは絶対にできます。できるだけでなく、局地戦で席巻することだって可能でしょう。 以下次号お客様応援室 KHM有限会社 出 和樹