- 第107号 こだわり通信
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2012.6.1
【今月の目次】
- 今月のひとり言
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毎度ありがとうございます。
5月のこだわり通信に載せたキャンペーン商品 ですが、お陰様をもちましてどちらの商品もほ ぼ完売し、物によってはインポーターさんに 無理を言って限定数量を超えて枠を広げていた だきました。ご注文ありがとうございました。
商品が売れるということは、営業の立場から するととてもうれしいことです。毎月やってい ますこのキャンペーンですが、最近とてもお客 様からご好評を戴いております。最近気をつけていることは、お客様にとってより魅力的な商品を選定することと、その選定理由、つまりは何でこの商品をお使いいただいたほうが良いのかについて営業全員で情報を共有する時間を十分に取るようにしたことです。「この価格は他ではなく、今回たまたまメーカーさんの決算に合わせ実現しました。この機会をお見逃し無く」、「この時期この商品を季節のフルーツを添えてクラッシュアイスを入れたグラスで召し上がっていただく。お休みの日の午後にピッタリですよね」などお薦めするとお客様に喜んでもらえる、というように全員が商品や販売方法に関心を持ち、どうしたら喜んでもらえるか、どうしたら売れるかと考えに考えて決まったことをみんなで競争したり、切磋琢磨しながらお客様にお伝えしています。以前あまり商品が売れなかった時期と比較してみますと、確実に営業みんなが商品に関心を持ち、好きになっているのを感じます。
その上でお客様に喜んでもらい、
「良い商品薦めてくれてありがとう」
と言ってもらいたくってウズウズしています。もしかすると商売も恋愛も人間関係も、みんな関心を持って好きになると成果が生まれ、笑顔が生まれ、幸せが生まれるのかもしれませんね。
よーし! ドンドン好きになるぞー!!! - お客様応援室より<ランチという商材>
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皆さんこんにちは。街場の居酒屋さんが商業施設に出店する ことが多くなっているような気がします。街場では夜のみの営業でしたが、商業施設への出店はランチの営業が必要になります。
同じ家賃を支払うのであれば立地にもよりますが、営業時間が長く売上を取れる機会が多い方が単純計算では儲かります。
実は私も随分昔ですが、同様の経験をしていまして、ノウハウが無い中、お客様はいらしてくれるのですが、原価が高騰する、人件費が高騰する、まったく儲からないという状況に立ち向かわなければならない経験をいたしました。
しかし、効率という点では長い営業時間は、人件費、水道光熱費等々なかなかうまくいかない。今号より、ランチという商材を見つめ直し、考え直してみたいと思います。
これをお読みのランチメインのお店やランチでお客様の支持を得て充分に利益を上げているお店の方には、片腹痛いと思われるかも知れません。そのようなお店の方には逆に私の主張、定見に対してご意見をいただけると大変嬉しく思います。
さて、私の経験からお話ししていきたいと思います。
夜の客単価3800円くらいのアッパー居酒屋と言われていた業態です。初めての商業施設への出店。ランチは日替わりの魚、日替わりの肉が1000円、お刺身定食が1700円、別に1200円の ご膳と2500円の特別ご膳を用意しました。事前の原価設定は完璧、人件費も元々仕込みで昼から出勤でしたので大丈夫と踏んでいたのですが・・・・・以下次号(上写真)最近すごいと感じたランチ北千住「手前の一歩」さん。 主菜は魚の揚げ物のあんかけ。 手造りのおばんざいが6種、サラダ、コーヒー、お漬け物、ご飯と味噌汁はおかわり自由。 これで1000円。 近隣の奥様族が団体で予約でいらっしゃいます。新しい顧客創りに役立っています。
- 絆プロジェクト第2弾<米作りから酒造り!>
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昨年の震災後、酒屋としてお客様のお店がどうやったら満席になるかを考えました。お酒を使って、特に常連さんに「また来るよ!」を言って頂けるにはどうしたらいいのか?それが昨秋に行った『キュベ絆(収穫祭)』のワイン企画でした。
飲食店様にもお客様にも喜んで頂いた手応えがありました。柴田屋と飲食店様、生産者と飲食店様、お客様と飲食店様の絆を創っていくこと。 これが目的です。今年は「米作りから酒造り」。
自分たちで田植えをし、収穫したお米で新酒を造りその過程をお客様に伝えていって、是非、ご予約で販売していきましょう。画像をクリックすると大きいサイズでご覧頂けます。 次は収穫です。それまでの苗の成長はこだわり通信でお伝えしていきます。
皆さんお疲れ様でした。永井酒造様ありがとうございました。私たちのお米を宜しくお願いいたします。ワイン造りの時もそうでしたが、生産者の方とのふれあいは学びと感動があります。
本当にわくわくですね。柴 泰宏
- キャンペーンレビュー
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先月のキャンペーンは、いくつかのアイテムで早々と売切れが出ました。
ハワイアンラガーは1本に1本サービスということは、通常の半額、しかもカジュアルリッチのハワイですから、これからの時期に薦めやすいですよね。中々こういう条件は、いつもはできないですが、またメーカーさんから良い情報をもらえるように努めます。プロセッコはこの時期、泡のグラスアイテム強化にはピッタリだったと言って頂きました。また、先月までフランスが中心になっていたため、イタリアンのお客様には「お待たせしました」になってしまいました。申し訳ありませんでした。これからはもっとバランスを考えていきます。
ブルゴーニュピノノワールは通常より30%くらいはお安くなって900円、しかもあの味ならどんな業態にもグラスでもボトルでもお使い頂けます。 メーカーさんのご協力で追加条件を頂きましたが、もう少し多めに買っておけば良かったと思っています。
ドラピエの特別価格も当社の本部長がお世話になったので損切りでお出し致しました。これも売切れとなりました。株式会社イナバの稲葉社長の「プライベートで飲むならこの白ワイン」のクストーツァも売切れとなりました。
今回は全てのキャンペーンが売切れとなり、ありがたいですが申し訳ない気持ちでいっぱいです。
今月のキャンペーンもメーカー様に多大なご協力を頂き、 良い商品だと思います。
是非このキャンペーンを使って、 常連さんにいつもと異なる提案をして頂きたいと思います。 そして皆様からの早めのご注文が仕入れ交渉の力になりますので、引き 続きよろしくお願いします。柴 泰宏
- 6月インポーター試飲会情報
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●6月11日(月)、12日(火) 13:00〜17:00
日欧商事株式会社様 主催
【テーマ】 新着ワインお披露目&夏のおすすめ白ワイン試飲会
(会場) 日欧商事株式会社 本社
港区芝3-2-18 4階
お申し込み先 日欧商事株式会社
Tel.03-5730-0313
Fax.03-5730-0322
詳しくは上記お申し込み先か弊社までお問い合わせ願います。●6月12日(火) 14:00〜17:00
キリンビールマーケティング株式会社様 主催
【テーマ】 キリングループ試飲会
(会場) 中野サンプラザ エトワールルーム 15階
中野区中野4-1-1
お申し込み先 キリンビールマーケティング株式会社
Tel.03-3639-6173
Fax.03-3639-6179
詳しくは上記お申し込み先か弊社までお問い合わせ願います。●6月20日(水) 12:00〜17:00
株式会社 モトックス様 主催
【テーマ】 モトックス イタリアワイン試飲会
(会場) モトックス 東京オフィス6F会議室
港区南青山2-26-37 NXB青山ビル6F
お申し込み先 株式会社 モトックス
Tel.03-5771-2823
Fax.03-5771-2824
詳しくは上記お申し込み先か弊社までお問い合わせ願います。●6月21日(木) 13:00〜17:00
株式会社 アルカン様 主催
【テーマ】 グリフォイ・デクララ フリーテイスティング&セミナー
(会場) アルカン 本社
中央区日本橋蠣殻町1-5-6 盛田ビルディング
お申し込み先 株式会社 アルカン
Tel.03-3664-6591
Fax.03-3664-659
詳しくは上記お申し込み先か弊社までお問い合わせ願います。 - ご案内〈飲食業の係数管理セミナー〉
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柴田屋も推奨している、レジスターのアスター社恒例のセミナーです。 講師は楽しくわかりやすいことで有名な「東海林健太郎先生」
〈利益を出す為に店長がやるべきこと〉
- 一人のお客様が来店されると、いくら利益が出るか考えてみよう!
- 食材を1%ロスするとどうなるのか?
- 実はこんなに簡単!損益分岐点のマル秘計算方法。
- 「必要客数」あと何人来店すれば、利益が出るの
- 月の半ばで、状況把握って?具体的に何をするの?
- 計画の遅れを取り戻すには、何をするの?
無料ですのでお時間が取れる方は是非!
お問い合わせ、申し込み書は担当営業までお申し出下さい。〈主催〉
株式会社アスター
〈日程〉
第68回応用編
2012年6月21日(木)
第69回基礎編
2012年7月11日(水)
いづれも13:30〜15:30
(会場)
寺岡精工 東京ショールーム
JR大崎駅から徒歩5分
〈参加費〉 無料
〈定員〉 60名
〈持ち物〉 筆記用具、電卓
スタッフさんたちのマネジメントスキル
の向上にピッタリです。 - ニュージーランド ワイン研修レポート
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3月31日より4月7日までワインインポーターのジェロボームさんのアテンドで、ニュージーランドのオークランド クメウリヴァー、セントラルオタゴ マウントディフィカルディ、マールボロ ドッグポイント、ホークスベイクラギーレンジへワイン研修に伺ってきました。 今回はその一部を紹介させて頂きます。
●マウントディフィカルティ
写真を見てもらえればわかる通り、今回訪れたワインナリーの中でもピカイチの景観。ニュージーランド最高 〜!!と叫んでしまいたくなります。ワイナリーのあるバンノックバーン地域は粘土質と砂利が混ざった理想的な土壌。ワイナリーの葡萄の木には全て鳥の被害から守る為のネットが(写真右)・・
●ドッグポイント
ドッグポイントはクラウディベイにも葡萄を供給しており、葡萄畑の雑草除去には約2000頭の羊を使って雑草を食べさせています。近年のニュージーランドではスクリューキャップの使用率は90%。ドッグポイントでは早飲みワインにはスクリューキャップ、長期熟成タイプワインにはコルクを使用(写真右)。葡萄収穫の為に鳥被害防御ネットの回収現場も確認できました。●クラギーレンジ
今年は例年に比べ雨が非常に多く、我々が伺った日も雨でした。通年400mlの降水量にもかかわらず、今週だけで150mlの降水量!雨が多い為、手摘み収穫では追いつかず、今年は10年ぶりに機械での収穫となったそうです。未だトップキュベ用である カベルネ、メルロー、マルベック等は収穫されておらず、もう2週間ほど様子をみるそうです。それでも雨が続き、収穫のタイミングがうまくいかなくなると、フラッグシップ ブランドのソフィアやラソルは今年造らないかも・・・との事。
(写真右/光の照り返しをよくすめる為の貝)今回のツアーで豊かな自然を満喫しながら、たくさんの事を学ぶ機会を頂きました。企画して頂いたジェロボーム様、そして同行して頂きお世話になったサリー様、本当にありがとうございました。
- こだわりの良店〈販促〉
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「販促」というと、割引きや値引きをイメージしますが、お客様に何か購買(来店)意欲を持たせる施策はすべて販促といえます。営業がお店周りで見つけた事例をご紹介したいと思います。
「ヨシズハイ」様〈五反田〉
トイレの中に掲示されている終電時間表。お客様への優しさを感じます。親切な気遣いは再来店のきっかけになりますね。「them」様〈赤坂〉
店内に入ってすぐに目につくこちらの壁一面の装飾。 常連のお客様の名刺です。そのお客様と関係のあるお 客様同士を糸で繋いでいきます。 どんどんと輪は広がっていき、まるでお店に来られてい るお客様同士が家族のようです。「宮崎地鶏炭火焼 車」様〈銀座〉
名札をきちんと付けているお店はたくさんありますが、こちらはテーブルに担当者のカードが置いてあります。テーブル担当制ができるお店だけですが、ホールの人から名前ひとつでお客様との関係を築けます。「ココロ」様〈新宿〉
扉を開けると裏面一面黒板です。インパクトありますね。きれいに描かれていますし、わかり易い。初めてのお客様もこれを見たらきっと強く印象に残ると思います。次にお酒を飲もうと思ったときに、この黒板を思い出すと思います。 オーナーの楽しそうな人柄がイメージされますね。「下町酒場 あいうえお」〈上野〉
入口を入って直ぐに試飲コーナーがあります。
取り扱い商品によっては、下の写真のようにイベントやキャンペーンも行なうことができます。ウェイティングのお客様も待つのが楽しみになりますね。「日本橋鮮魚卸売市場」〈日本橋〉
元気で気に入ったスタッフがいたらこの札を渡してほしいという企画です。スタッフにとってはモチベーションになります。お客様は気に入ったスタッフを探そうとします。どちらにも良い効果が望めますね。
渡し忘れてしまったり、 気に入ったスタッフがいな い場合は、会計の時に割 引きしてもらえる。 これでは、スタッフたちは 頑張ろうという意識が大きくなると思います。
常連様になっていただけ、「また、来るね」と言って いただける施策ですね。 これからもご紹介してい きます。 - チリ・エラスリス研修レポート
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4月上旬に、ワインインポーターのヴアンパッシオン様ご協力のもと、約一週間、地球の裏側にあります南米のワイン大国チリにワイン研修に行かせていただきました。現地でチリワインのすごさと、その中でもヴィーニャ・エラスリスの素晴らしさを体感して参りましたので、ご報告させていただきます。
まず、知っているようで知らないチリについて簡単に説明します。チリは人口約1600万人で人口の半数は首都サンチャゴに集中して住んでいます。首都サンチャコは、高層ビルやおしゃれなレストラン、ブランドショップが立ち並ぶ「ここは表参道か!」と思わせるような通りもあり、物価も日本とほとんど変わらず(ものによってはすごく高く感じるものも多かったです)想像していたイメージよりもずっと近代的な都市でした。
ただ日本と違い、人なつっこいかわいい野良犬が沢山いたり(街の人に愛されている感じです)、小銭稼ぎの少年が車に寄って来たり、貧富の格差が日本よりも大きいと感じました。 そして街にはびっくり!モアイ像がありました。国土は南北4000キロと細長い形で、なんと面積は日本の二倍あります。反対に東西は広いところでも200キロほどしかなく、夏は午前中に海水浴をして午後はスキーなんてことも可能だそうです。
欧米諸国と比べると圧倒的に安い労働力と、安い土地が、チリワインのコスパの秘密でもあります。フランスのワインに比べると、同じワインを造るのに八分の一で出来るとか出来ないとか。
そして東にアンデス山脈、西に大西洋だけでなく、北はアタカマ砂漠、南はパタゴニア(南極)と、実はチリは「陸の孤島」状態で、だからこそ、フィロキセラの害を受けず、世界で唯一、接木のない自根での栽培が可能であったり、絶滅したと言われるカルメネールが残っていたり、ワインにとっては天国のような独特な地形・気候をしています。そして、この旅の感想を一言にすると、チリに沢山あるワイナリーの中でも、「ヴィーニャ・エラスリスは別格だ!すご過ぎる!!」っていうのが私の感想です。
まずエラスリス家の名門ぶりに驚きました。チリの歴代大統領にはエラスリス家から4人も出していたり、チリのコカコーラの販売権を持っていたり、あれもこれもいろんな事業をやっていたり!とにかく資金力が半端ではありません!
その資金力があるからこそ、北南米大陸でベスト3に入るといわれる素晴らしい設備のワイナリーを建てたり、世界トップクラスの醸造チームを雇ったり、今では世界最上の葡萄が育つといわれる「アコンカグア・ヴァレイ」を山ごと買ってアコンカグアヴァレイをほぼ独占所有出来たり(昔は、他のワイナリーは見向きもしなかった土地のようですから、先見の目もすごいのですが。)では、なぜ、エラスリスが独占所有するアコンカグアヴァレーが、他の世界の畑や他のチリワインの畑と違い、すごいのかと言いますと・・・
- 豊富な日照量→日の入射角がアコンカグアは58度と極めて高いです。
(ナパ53度、トスカーナ47度、ボルドー45度) - 理想的な糖度→赤道に近いのに、アコンカグア川を伝わって年中冷たい風が吹き込む為、積算温度が低い。他のチリの一般的なエリアでは海岸山脈が風の邪魔をするそうです。
(写真上/葡萄畑にサボテンが生えています) - エレガントな酸→アコンカグアは一日の寒暖の差が大きく、ゆっくりと葡萄の成長が進むので、酸の落ち方が非常に少ない。
- 完熟したタンニン→年間降水量が最も少なく、ぎりぎりまで収穫を待てる為、タンニンもじっくり熟します。そのため若いうちから十分に楽しめるワインが出来上がります。 (アコンカグア年間降雨量約200mlナパ年間降雨量約870ml)
そしてアコンカグアは山々に畑を造りましたので、いろいろな斜面に葡萄を植えています。エラスリスはその土地・畑に合った葡萄品種を選択することで、さらにその葡萄の持つ個性を引き出すことを得意としています。
だからこそ、エラスリスのワインは、最高の畑と最高の設備と最高のスタッフによって、他のチリワインの甘くてアルコールの感じる果実味だけのワインとは違う、果実味・タンニンがしっかりしていながら、酸やミネラルをたっぷり感じられる、チリやフランスのワインの良いとこ取りをしたような特別なワインが生まれるのです。
(写真上/中央が世界トップクラスの醸造家フランチェスコ氏)片道30時間かかりましたが、アコンカグアの風を感じながら、しっかりと学ばせて頂き、一生の経験が出来ました。
ご協力いただきましたみなさま、本当にありがとうございました!北爪正明
- 豊富な日照量→日の入射角がアコンカグアは58度と極めて高いです。